玉掛け作業でラウンドスリングをクレーンフックに掛け外しするとき、フックの外れ止め金具にスリングが引っ掛かった経験はないですか?

ある玉掛け作業者は、この外れ止め金具にスリングが引っ掛かる状況を避けるために、番線で外れ止め金具をフック本体に縛り付けました。

このようなクレーンフックの外れ止め金具をフックに固定する方法はとても危険なので止めてください。

クレーンフックの外れ止め金具には、玉掛け用具の脱落を防止するという重大な役割があります。外れ止め金具をフック本体に縛り付けたら外れ止め金具は役割を果たせなくなってしまうのです。

クレーンフックから玉掛け用具が脱落した場合、吊り荷が落下し重大な事故になります。このことから、外れ止め金具の使用は法令でも定められています。

クレーン等安全規則 第20条の2に、「事業者は、玉掛け用ワイヤロープ等がフツクから外れることを防止するための装置(以下「外れ止め装置」という。)を具備するクレーンを用いて荷をつり上げるときは、当該外れ止め装置を使用しなければならない」と記されており、外れ止め装置を使用できなくすることは法令に抵触します。

クレーンフックから玉掛け用具が脱落させないよう、クレーンフックは外れ止め金具が付いているもので玉掛け作業をしてください。


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