玉掛けワイヤロープと台付けワイヤロープの違い
玉掛けワイヤロープのアイスプライス加工(編み込み加工)によく似た外見で台付けワイヤロープというものがあります。台付けワイヤロープは、トラックの荷台などに荷物を固定する用途に使用し、玉掛け作業には使用できません。
玉掛けワイヤロープはクレーン等安全規則 第219条で差し込み回数が決まっているのに対し、台付けワイヤロープは差し込み回数が定められておらず(ストランド5回差し込みで半差しをしないのが一般的)、玉掛け作業に使用すると、編み込み部分が抜けて落下事故を発生させる危険性があります。
(1)玉掛けワイヤロープ | 差し込み回数が法で規定されている (クレーン等安全規則 第219条) | 玉掛け作業OK |
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(2)台付けワイヤロープ | 差し込み回数は法で決まっていない (一般的にストランド5回差し込む) | 玉掛け作業NG (荷物を固定する用途に使う) |
外見上の見分け方
台付ワイヤロープもアイスプライス加工(編み込み加工)をしており、玉掛けワイヤロープと外見が良く似ています。台付けワイヤロープを玉掛け作業に使用しないように注意が必要です。
玉掛けワイヤロープと台付けワイヤロープの違いは、加工した後に見えるひげの数(ヵ所)で判断することができます。
(1)玉掛けワイヤロープ
玉掛けワイヤロープは、ストランドを3回(もしくは4回)編み込み、ストランドを半分に切り落としてから、さらに2回以上(最初に4回編みこんだ場合は1回)編み込みます。そのため、切断した際に現れるひげが2ヵ所出ててきます。
※クレーン等安全規則 第219条
(2)台付けワイヤロープ
台付けワイヤロープは、一般的にストランドを5回差し込みしているだけなので、切断されるときに現れるひげは1ヵ所です。
※差し込み回数の法による規定はない。
玉掛けワイヤロープは、半差をすることによって、加工部分がテーパー状になり、力(応力)が一点に集中するのを防いでいるらしいわ!
それに対して台付ワイヤロープは、写真のようにひげの部分に段がついて、力(応力)が一点に集中しちゃうから破断しやすくなるそうよ。
外見が良く似ているから、台付けワイヤロープを玉掛け作業に使ってしまいそうで不安だったけど、見分けるポイントを覚えたからもう安心ね♪